自己啓発は就職や転職の面接で自己PRにできます。
就きたい職種に直接関係する自己啓発やビジネス全般に関わる自己啓発など、目標をもって取り組んでいた、もしくはこれから行う場合に「就いた仕事でどのように活かせていけるか」という話が面接でできるはずです。
今回のコラムでは、自己啓発について面接で話したいときの具体例をご紹介します。
自己啓発とは?
自己啓発とは、簡単に言うと自ら能力または精神面を成長させる取り組みです。
主だって仕事に関連するよう成長を指すケースが多く、就活や転職にも自己PRとして使われる機会がよくあります。
自己啓発を行う人は意欲的に業務を行える人だと好印象をつかみやすいので、思い当たる事項があればひとつの強みとして整理しておきましょう。
そして、これからご紹介します自己啓発の例文を参考に、自己PRを用意してみてください。
自己啓発をすでにしている場合の例文
まずは自己啓発をしている人の例文をご紹介します。
面接を例にしますので、文面の際は「御社」を「貴社」に変えることを忘れないでください。
転職者の自己啓発例文
私は現在営業職として働いていることもあり、よりお客様に伝わりやすい説明ができるよう、コミュニケーション能力を高めるセミナーへ自発的に通っています。
培ってきた能力を御社でも活かし、より安心してお客様がサービスをお届けする人材になりたいと考えております。
上の例文の場合、自己啓発は「コミュニケーション能力を高めるセミナー」です。
また、ポイントは転職先の仕事で自己啓発の内容がどのように活かせるか伝えることです。
ただ自己啓発をやってきた、というやる気だけだと相手にうまく伝わりませんので注意しましょう。
新卒または再就職者の自己啓発例文
私は兼ねてから国際交流に興味があり、英会話のスクールに通ってまいりました。
簡単なビジネス会話ならできる自信がございます。
外資系で英語を使う機会の多い御社なら、仕事で活かせるだけでなく、自身の成長にもよりつながるかと思い、非常に魅力に感じております。
上の例文の場合、自己啓発は「英会話のスクール」です。
自身が勉強してきた能力が具体的にどの程度使えるか伝えると、企業も雇ったときにどんな仕事を任せられそうか想像しやすくなります。
万一「簡単な日常会話レベルです」だとしても、「仕事をしながらビジネス英会話にも挑戦していきたい」と心意気を伝えるようにすれば、今後も自己研鑽できる人材なのだと面接官に好印象を与えられるでしょう。
これから自己啓発に取り組もうと考えている場合の例文
次に、就職してから自己啓発に取り組もうと考えている場合の例文をご紹介します。
企業側の立場になって、どんな印象を受けるか想像してみてください。
就職先に自己啓発の推進制度がある場合の自己啓発例文
私は御社が定期的に社員に向けたセミナーを開催しているにことに、非常に関心を抱いております。
その理由は、まだ学生として社会を知らない身でございますので、いち早く力となる人材になるよう、働き方やプロフェッショナルな能力を向上させたいためです。
もし御社で働けましたら、提供される自己啓発の場には、積極的に参加させていただきたいと考えております。
企業によっては自己啓発を推進するような取り組みを用意しています。例えば費用補助やセミナー・講演会の実施、休暇制度などです。
自己PRで上の例文のようなことを言われたら、面接官は「よく調べて来てくれている」という好印象を少なからず抱いてくれるでしょう。
特に制度はないが自主的に取り組む場合の自己啓発例文
私は大学で栄養学を学んでまいりましたが、食品に関する探究心が強いと自負しております。そのため御社の食品開発担当に非常に関心を抱いています。
ただ、社内でも非常に競争率の高い部署だと会社説明会でもお聞きしましたので、まずは与えられた担当分野から勉強させていただき、個人的にも栄養検定や食品アドバイザーの資格取得をして、いずれ理想のポジションに就きたいと考えています。
上の例文の場合、自己啓発は「資格取得」です。
自己啓発が将来の目標にいかに活かせるか、というポイントに注力して伝えてみましょう。
社員となった時の将来の成長や理想の姿をイメージしている人は多くありませんので、面接では大きな加点になるかと思います。
自己啓発は目標を立てて成長を促していくものでもありますので、自己PRでも自己啓発の目標と絡めて考えられないか練ってみてください。
自己PRや面接で好印象になる伝え方のポイント
自己啓発を元に面接における例文をご紹介してきましたが、自己啓発をしてきたにせよ、これから取り組もうとするにせよ、共通して押さえたいポイントがあります。
そのポイントとは、面接先で実際に働いたとき、自己啓発が具体的にどのように仕事に活かせるかを伝えるという点です。
いくらやる気を見せても自己啓発の矛先が仕事から外れていては、企業側も雇ったときのメリットを感じられません。
自己啓発を始める、または始めたときには、必ず何かしらの目標があるはずです。
自分自身へ「なぜその自己啓発をしようと思ったの?」と問いかけてみましょう。
仕事術を勉強しようと思ったのは、一刻も早く即戦力となれる人材になりたかったから。
資格をたくさん取ったのは、現在の職場に資格取得の補助制度があったので、積極的に自分を成長させようと思ったから。
上記のように、どんな理由でも構いませんので、出てきた目標が面接を受ける企業の仕事にどう活かせるか考えてみてください。自分が伝えるべきポイントが見つけやすくなるはずです。
もし目標なく自己啓発を始めただけだったり、何も目標を思い出せそうになかったりするのであれば、面接で話すと面接官に悪印象を与えてしまうリスクがあるため、控えた方がいいかもしれません。
行動だけで自身が成長している気がするだけで、いざ自己アピールに絡めて考えてみるとデメリットになってしまう部分の方が大きいでしょう。
以上のような点に注意しながら、面接で話す自己啓発の自己PRを考えていってみてください。